将来何になりたい?といういい加減な問い

04_考え方

■この問いは手段を考えさせる問だ。

この問いは主に子供に対して投げかけられることが多い問だが、子供のころにこの考え方を植え付けるのはいい加減だ。

ということで、何をそんなに?
と思うかもしれませんが、これって子供の将来の夢について聞いている質問だとほとんどの人は解釈しますよね?
これが問題なんです。

で、考えてもらいたいのは、この質問に対して、多くの人が、特定の仕事をする人などを答えてしまいませんか。
”何かになる”というのは明確なゴールが存在します。
明確なゴールがある目標は手段です。

■将来の夢は手段なのか?

手段は夢をかなえるためのやり方、手順とかそういったものです。
どうなりたいかっていうのは状態であって、ゴールがあるものとしてとらえるのは良くない。

例えば、「将来何になりたい?」
「注目されたい」「困っている人を助けたい」「多くの人を笑顔にしたい」「面白可笑しく過ごしたい」「ゆっくりしたい・・」なんて答えられる方が良い。
なぜか?
それは状態だから。手段はいくらでもあるから。

時代背景によって使える手段が変わるのは当たり前。
多くの人を笑顔にするためと言ってお笑い芸人になろうと思う人も、もう少し昔なら落語家、今もあるけどコメディアンだったり、笑わせることにこだわらず、自然に笑顔になるように考えを変えるのならば、役者でもいいし、映画作成する側に回ってもいい、経験がないならサポートのスタッフからだって始められる。

だから、”ゴールのない状態”を目標に据えると、今できる手段は時間をかけずとも1つや2つ思い浮かぶ。

■目標は1つなのか?

という疑問も湧く

世の中のことは基本的に勝ち負けのようにはっきり区別できることのほうが少ない。
区別できるのは明確な判定基準があり、それ以上かそれ以下というだけのことだ。

というように、どういう状態で有りたいかということも人によってバランスが全て違う。
先程挙げた例

  • 注目されたい
  • 困っている人を助けたい
  • 多くの人を笑顔にしたい
  • 面白おかしく過ごしたい
  • ゆっくりしたい

これを見て、どれか一つ選べと言われても、それは無理と答える人が大半だろう。
たとえ、自分の人生に最も価値のあるものは1つであったとしても。

だから、自分がどういう状態を望んでいるかはその時々によっても変わってくる。
そういう日もあるよね、と自分を認めることも時には必要。

目標(ゴールのない状態)と言っても、優先度があり、その時々で変わってくる。
だから、こういう状態になりたいという長文でもいいから持っておくことの方が重要。
子供のころから考えさせるならこっちを考えさせるべき。

■これは具体化と抽象化の概念が理解できていないと難しい考え方でもある。

何を言ってるのか?
と思うかもしれないが、理解できないならアドラー心理学の書籍でも手に取ってみるといい。

人間は言語化できないレベルでものを考えることがあり、どういう状態になりたいかという根本的な考えがないと、特定の職業であってもなりたいなんて思わない。
だから、何になりたいと聞いたあとに「その本質は何か」を考えられないといけない。
子供には意外と難しいかもしれないが、将来のことを考えさせる問をするなら、何になりたい?なんて
いい加減な問でなくてもっと本質的なところまで考えさせる・・・・

いや、考えてもらえるように導くのが良いと考える。

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